2024-01-24
ECサイトでレビューは効果的なのか?
はじめに
読みたい本が読みきれていないのにも関わらず、どんどん追加で本を買ってしまう久保です。最近は店舗ではなくECサイトで、隙間時間に気になる商品の色々なレビューを見て、ついつい買ってしまうことが多いからです。
私のように、ちょっと気になる商品のページにてお店側の情報だけでなく第三者の意見である「レビュー」を見て、ついつい購入してしまうという方も多いのではないでしょうか。今回は、ECサイトの「レビュー」の効果、メリット・デメリットについて見ていき、レビュー施策を導入したほうがいいか、お話していきたいと思います。
レビューはECサイトにとって効果があるか?
ECサイトにはなぜお客様の生の声であるレビューがあるのでしょうか?
購入されたお客様のレビューには、商品に対して肯定的な評価だけでなくマイナスな意見もあります。それでもレビューを掲載するのは、ECサイトにとってメリットがあるからです。
<メリット1>信頼性が高まり、商品購入の後押しになる
例えば、セーターが欲しいお客様がいらっしゃるとします。
近くに店舗がなく実際の商品が見れない場合に「どのくらい暖かいのか?」「肌に触れたときにチクチクしないか?」「着丈はサイト写真と相違ないか?」など商品説明にない部分や、「どのような外箱で届くのだろう?」「提示している配送期間で届くか?」などで商品購入への不安があると思います。
そのような時に、詳細情報や商品購入への不安を他のお客様のレビューから解消することができる場合があります。お客様にレビューを見ていただくことで、お問い合わせの手間や購入後の「思っていた商品と違う!」といった不満も減らし、商品への信頼性に繋がります。お客様が安心して商品を選ぶことができることは、ECサイトでのメリットになると思います。
<メリット2>ECサイト・商品改善のヒントとなる
商品に対するレビューは、商品を購入したお客様といったお店側ではない第三者が評価されるものなので、その内容は必ずしも肯定的なものであるとは限りません。しかし、マイナスな意見はECサイトにとって悪いことではありません。
なぜなら、ズバリECサイトや商品の改善点となるからです。
例えば、「いつ商品が届くかわかりにくい」というレビューに対しては、配送情報の表示方法や通知システムがECサイトの改善点として考えられます。その改善点を改善することで、お客様の注文後の不安を軽減し、配送を待つ期間に感じるストレスを減らすことができます。
また、「商品のこの部分が使いにくい」というレビューに対しては、商品企画の段階で設計や機能性のフィードバックとして活用し、製品の改良や新製品の開発に役立てることができます。製品にお客様の声を反映させて改良することで、より使いやすく、利便性が高まった商品を提供できるようになり、顧客の満足度を向上させることに繋がります。
したがって、好意的でないレビューは、ECサイトや商品の改善点を明らかにし、その改善を通じてビジネス成果を向上させるきっかけを提供する重要なツールと言えます。ECサイト運営側としてはレビューをただ受け入れるだけでなく、それらをビジネスの改善に活用する意識を持つことが重要ですね。
<メリット3>お客様とのコミュケーションツールになる
高評価レビューやコメントへの返信だけでなく、低評価レビューやコメントにも真摯に返信することで、お客様の信頼を回復させることができるかもしれません。
商品の不具合には適切に対応し、期待と違っていた場合にはその原因についてもお伝えしましょう。
改善した場合にはそのように書くことで次のお客様の不安を解消したり、きちんとお客様と対話している様子は、ショップの安心感を生み出すことができるでしょう。
ちょっとした返信ひとつでレビューがコミュニケーションの場になります。
<デメリット>費用や運用面について
カートによってはレビュー機能が標準装備されているものもあります。
しかし商品や配送についてなど、項目ごとにより細かくレビューを付けられる機能を使いたい場合には、別のサービスを追加することもできます。その場合は初期費用や月額費用が別途必要になってくることもあります。
また定期的にレビューを確認する、返信するなど運用面で増える作業も出てきます。確認や返信のタイミングなど、運用のルールも予め決めておくと良いでしょう。
また、レビュー機能を実装する際には、どのページのどの位置に配置するかなどにより、得られる効果も変わってくるので、制作会社と相談しながら進めてください。
まとめ
以上で挙げたメリット以外にも、レビューにはECサイトに多くの利点( 訴求効果、SEO対策、返却率の減少など)をもたらします。これらのメリットを最大限に活かすには、閲覧ユーザーがレビューに対してより触れやすい、見やすいサイトづくりが必要です。
さらにレビューや口コミに関して多くの専門家の意見や論文を読んでいますと、お客様は『レビューを書いた人の情報(居住地や体型など)』や『商品の写真』、『星の数』や『お店の対応』などの内容を総合的に評価し購入決定しているように感じました。なので、レビューをより信頼性の高い情報源とするためには、まずレビューを増やすことも重要だと思いました。
以上、久保でした。最後まで読んでいただき、ありがとうございました(* ˊᵕˋㅅ)
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参考文献
『レビュー有用性の影響要因』マーケティング科学Vol.40 No.4(2021), 33-43
『レビューの印象に基づいた評価の高いレビューの分析』第11回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(DEIM2019), C1-5,6pages
『平成28年版 情報通信白書|第1部 特集 IoT・ビッグデータ・AI~ネットワークとデータが創造する新たな価値~第4節 経済社会に対するICTの多面的な貢献』総務省(2016)
『口コミの効果とその仕組みに関する研究』日本経営工学会誌 45 (1995), 575-580
writer
くぼ ひとみ
カテゴリー : 制作・運営のこと
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